先日のお直しを振り返って
今年は(今年もかもしれません、、、)ゴールデンウイークあたりから夏日に入って、そのまま夏のような暑さが続いたまま梅雨明けもして今に至るので、いつも以上に夏がほんとうに長い。すでにもう8月に入ってるような感じがします。
そんななかご依頼いただいたガーゼケットのお直し。いつものように穴や破れをふさぐやり方ではなかったのでここで改めて振り返りたいと思います。
お直しの話しが出た当初(冬)はガーゼケットの周囲がほつれているのでその分をカットして一回り小さくなるだけの予定だったのですが、寒い時期は手放されたくない(とても暖かく使えるので)ということで夏まで伸びました。その間ガーゼケット中央に穴が開いての今回のご依頼となりました。
実際に拝見すると2つのことに驚きました。一つはガーゼケットの風合い。くったりと肌馴染みのいいなめらかさであまりの上品さに感動すら覚えました。(わたしの手元にある同じ種類のガーゼケットでもここまで風合いよく育ったケットはないです…)なんて大事に扱われてきたんだろうと思いました。
そしてもう一つ驚いたのはガーゼケットの薄さです。部分的にというよりケット全体が薄くなっていました。確認すると2016年夏にご注文くださったもの。この夏で8年目を迎えます。「夏冬問わず 毎日愛用してます」と確かに事前に聞いてはいたものの、その年月経た重みをガーゼケットで実感することとなりました。
中央部分の穴や破れをふさぐ対応だと、ガーゼケットの薄さゆえ耐えられずすぐに裂けてしまうので、半分に折ってハーフケットにするご提案をしました。ところが、実際にお直し作業に入ってみると中央部分の穴や破れ周辺が両面とももろかったのでハーフケットは断念してその部分を潔くカット。残りを活用して1/4ケット(クォーターケット)に。中央部分の穴や破れ周辺の影響を受けていない箇所はタオルにしました。
全身掛けに使えるシングルサイズの四重ガーゼケットの姿かたちから、クォーターサイズの八重ガーゼケットとタオル2枚になってます。
クォーターサイズだと秋冬のお顔まわりふんわり掛けにちょうどいい大きさですし、半分に折ればひざ掛けにも合います。経年で薄くなっていたガーゼ(四重ガーゼ)も二重にすることでまたふっくらとしたガーゼケットに生まれ変わっています。ご依頼いただいた方も喜んでくださってとても心温まる時間をいただきました。
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※ 実際の写真はありません。すでにその方のガーゼケットとなっているので撮影はしません。図で概要だけのお伝えでしたがご了承ください
※ お直しをすることで、そのままの状態で使っていただくよりも長く快適に使っていただけると思います。往復の送料はご負担いただいていますがアリサラ舎ガーゼケットに限りお直し代は頂戴していません。送料以外に2千円いただきますがほかのメーカーさんのお直しもやっております
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書き手:アリサラ舎
滋賀県草津市でひとりひっそりガーゼケットを作っています。